宅建・独学におすすめの市販問題集
宅建の問題集、どれを使えばいいのだろう?
宅建試験の勉強では、アウトプット(問題を解くこと)がとても大切なので、どの問題集を使うのかも非常に重要です。
この記事では、独学で宅建士試験にチャレンジする方向けに、おすすめする「市販問題集」をについて、特徴と使い方を詳しく解説します。
問題集の使い方
アウトプットの重要性
テキストや講義で知識を得ることをインプット、演習問題や過去問題を解くことをアウトプットといますが、宅建士試験合格にはアウトプットは欠かすことができません。
アウトプットをすることで、知識が定着していくからです。
学習効果を出すにはインプット3、アウトプット7の比率が良いといわれているので、積極的に問題演習をこなすようにしましょう。
問題集と過去問集の違い
アウトプットの最強の教材は過去問です。
それなのになぜ、問題集を紹介するのかというと、「過去問をすぐに解くのは難しい・・」「いま学習したところまでで問題を解いてみたい」となるからです。
本記事では、過去問の重要性を簡単に確認した上で学習進度に応じたおすすめの問題集を紹介していきます。
でも、最終的には必ず過去問集で勉強するようにしましょうね。
過去問集は非常に練られていて、一般的な問題集とは質の良さが段違いだからです。
過去問集は、実務で絶対に必要となる基礎知識を確認しつつ、毎年20人の受験生を35点前後で、3万人に絞るために、練りに練って作っている良問中の良問です。
最終的には過去問集がスラスラ解けるようになることを常に念頭に置いて、その上で現在学習範囲までで知識を確認したい、苦手分野を補充したい、改正法を演習形式で勉強したいなどの目的を持って、過去問集以外の問題に取り組んでください。
分野別に効率学習できる問題集
分野別に問題演習をするというのは、弱点をつぶしていくためにはとても効果的な方法です。
分野別にまとまっている問題集でオススメのものとしては以下のようなものがあります。
みんなが欲しかった!宅建士の問題集
過去10年で出題された問題から厳選された問題が分野別で掲載されています。
分野別なので、学習が済んだ分野からドンドンやっていくことができるのという点がメリットです。
分野別だが、「完全なる分野別」ではない(権利関係)
ただ、分野別問題集とは言え、素材が過去問であるため、横断的な知識を問う問題がが掲載されているものもあります。
例えば、民法(権利関係)の抵当権の問題で、関連する借地借家法の知識が問われている問題なども掲載されています。
本試験の問題は分野に分けて出題してくれるわけではないので、本試験の問題を素材にする以上はある程度は仕方がないと割り切る必要があります。
まだ勉強していない分野の選択肢についてはふせんを貼るなどして後日解くということにしておけば問題はないでしょう。
U-CANの宅建士 テーマ別問題集
過去問から分野別に重要な問題を250問厳選した問題集です
問題数が少ない!(メリットです)
過去問から重要な問題を分野別に250問の厳選、しかも1冊で済みます。
これは、上の問題集よりも問題数も解説もコンパクトとなっているので、一層スピーディに重要問題だけを学習できるというのが大きなメリットです。
最終的には過去問集、出題された問題をそのままの形で解ける力がついていないと合格はおぼつきません。
そのため、厳選の問題集をスピーディに解いて、あとは過去問集に入るというスタンスで利用すると、問題数が少ない方が良いとも言えます。
弱点分野だけを厳選問題で演習するためには、とても良い問題集です。
どこでも勉強できる一問一答形式の問題集
宅建士の勉強をする人にとって、「なかなか勉強時間が取れない・・」というのは大きな悩みだと思います。そこで役立つのが一問一答の問題集!いつでもどこでも手軽に勉強できるタイプの問題集です。
一問一答は、過去問などの選択肢を1つ1つに区切って文字どおり一問一答形式にしているものです。(高校受験、大学受験でも社会や理科の問題集でも多くあるのでイメージを持ちやすい人もいるでしょう)
一問一答なので、朝起きて5分、お昼休みに20分、寝る前に5分で1日30分など勉強を生活リズムに組み込むことができます。
勉強のための可処分時間がどうしても少ないという人には一問一答の問題集はとてもおすすめです。
U-CANの宅建士 これだけ! 一問一答集
過去問から重要な問題を800問厳選!スキマ時間におすすめ
800問(4肢の本試験に換算すると200問分です)という膨大な量です。この問題を、いわゆるスキマ時間を使って毎日確認していくだけでも、かなりのアウトプットになります。
この問題集だけでも合格を狙うことは可能でしょう。2回、3回・・とこの問題集を繰り返して言って、1問が1秒以内に判断することができるくらいの実力がつけば、本試験でもかなり安定した力がつきます。
仕事、家事などでじっくりと座って問題を解く時間が少ない人には大変おすすめです。
わかって合格(うか)る宅建士 一問一答 セレクト600
過去問から厳選して、一問一答で600問!スキマ時間におすすめ
さらに一問一答形式を厳選したものです。一問一答で600問です。(問題形式で換算すれば、150問分)合格に必要な問題をギリギリまで削って最低限度ですべて載せてくれています。
「これだけでは心配・・」と思うかもしれませんが、弱点分野を一問一答で学習したり、時間が不足している人が「これだけ!」と絞って勉強するには最適です。
権利関係を強化する:他資格の問題集
権利関係だけは、宅建士試験の問題以外を少しやっておくというのはオススメです。
例えば
- 行政書士試験の民法
- 司法書士試験の民法
- 法学検定試験の民法(5~3級程度)
など解くと、権利関係の点数が確実に安定します。
宅建士試験においては、宅建業法と権利関係で安定して8~9割取ることができるようになれば、試験はほぼ合格します。
そして、宅建業法は最終的には宅建士試験の過去問集を繰り返すということが効果的ですが、権利関係に関してだけは、可能であれば少し手を広げたほうが良いでしょう。
民法だけはいくら勉強しても、意味があります
権利関係の出題の中心になる民法は、毎年、過去問+αのレベルの問題が出題されます。つまり、過去問を暗記するほど回転して勉強しても、対応できない問題が出題されるのです。
過去問で出題実績がなければ、他の受験生も同じだから取れなくてもよい....とはなりません。
「宅建士が人気な理由」の記事で紹介したように、宅建試験は法学部生や行政書士、司法書士、司法試験の受験生なども受験します。
そういった受験生は民法を基礎から学んでいる上、宅建士試験よりも深く勉強しているため、過去問+αの、αの部分もスラスラと解いてきます。つまり、権利関係だけはいくら深く勉強しても、勉強しすぎるということはないということです。
あくまでも、過去問集までしっかりとやり終わっているということを前提としてですが、権利関係だけは可能でしたら下記の問題集などもやっておけば合格が確実にになるでしょう。
商法分野は無視して、民法分野だけで十分です。
解説がとてもわかりやすく、総則~担保物権分野だけでもやっておくと、確実に権利関係で高得点を狙うことができます。
これらの問題集はあくまでも宅建士試験の過去問集まで一通りこなした上で、権利関係で安定して点数を取るための、いわば「オプション」です。
ここまで勉強できていれば、宅建試験に落ちることはほぼありません
まとめ
いろいろな問題集を紹介してきましたが、最終的には過去問集がスラスラ解けるようになるというのが合格レベルということは忘れずに、可処分時間と相談しつつ、問題集と過去問集と付き合っていってください。
頑張ってください!!
各分野毎の勉強方法については、以下の記事にまとめているので、ぜひ参考にしてください。