宅建士の試験概要

宅建士の試験概要

 

宅建試験について、初心者にもわかりやすく、徹底的に解説します


 

宅建士に興味があるけど、一体どういう試験なのか...?調べてもわかりにくいと思います。

 

この記事では宅建士の試験制度の概要について、初心者にもわかりやすいように、徹底的に解説したいと思います。

 

試験概要

 

宅建士は、毎年約20万人が受験する最大規模の国家資格です。


 

宅建士になるため宅建試験は毎年1回、10月の第3日曜日に実施されます。

 

試験時間は13時から15時までの2時間、問題数は50問、出題形式は4肢択一式のマークシート試験で、受験手数料は7,000円です。

 

試験日程

試験日程の公示から、合格発表の流れは以下の通りです。

 

時期
試験日程公示 6月
試験案内の配布 7月1日
受験申込(ネット)締切 7月中旬
受験申込(郵送)締切 7月末
試験日 10月第3日曜
合格発表 12月

 

その年の宅建試験は、6月の第1金曜日の官報で公示されます。それにあわせて、試験実施機関の不動産適正取引推進機構のホームページに掲載されます。

 

 

決して忘れてはならないのが受験申込みです。宅建士試験の申し込みは例年7月中となっています。

 

毎年、受験願書を申込期限までに出し忘れて受験できなかったという人が必ずいるので受験する方は注意しましょう。

 

受験申込は必ず余裕を持って出すということが、ある意味では合格のための勉強よりも大事ですよ。

 

 

 

試験科目と配点

 

次は、宅建試験で出題される分野と配点を紹介します。


 

出題分野 出題数 配点
宅建業法 20問 20点
権利関係 14問 14点
法令上の制限 8問 8点
税・その他 8問 8点
合計 50問 50点

 

年度により、各分野の出題数が若干異なる場合もありますが、ほぼ上記のような割合で出題されます。

 

宅建試験は科目別の足切り制度はありません。

 

「宅建業法」の特徴

宅建試験において最も出題数が多く、宅建試験の中心となる科目です。

 

宅建業法は読めば理解しやすく、勉強したら勉強した量に比例して得点が伸びる科目です。8割~9割の高得点を目指すべき科目です。。

 

ただし、注意点としては、暗記すべき数字等の知識が多いので、それについては試験前に徹底復習するなどして、暗記を強化しておく必要があります。

 

 

 

「権利関係」の特徴

宅建業法に次いで、多く出題される重要な科目で、理解力が問われる科目です。

 

数字の暗記などは少ない分野ですが、テキストをよく読み、民法や借地借家法などの関連法律を、正確に理解しておく必要があります。

 

宅建を受験する人にとって、最も理解が難しく苦戦する科目でもあります。

 

 

 

「法令上の制限」の特徴

宅建業法と同様に暗記が中心となる科目です。

 

テキストなどは読めば理解しやすいですが、暗記すべき事項や数字がたくさん出てきます。暗記するのは大変ですが、暗記さえしておけば確実に得点を重ねることができる科目です。

 

 

 

「税金その他」の特徴

税金に関する法律のほか、不動産評価、土地や建物に関する知識など、幅広い分野から出題されます。

 

暗記中心の科目ですが、出題範囲が非常に広いため、難問は捨てるなど割り切った対応も必要になります。

 

 

 

宅建試験の合格ライン

 

宅建試験の合格基準について解説します。


 

宅建試験の合格基準は、毎年変わります。以下が、近年の受験者数、合格率、合格基準点です。

 

試験年度 受験者数 合格率 合格点
2018年度(H30) 213,993 15.6% 37点
2017年度(H29) 209,354 15.6% 35点
2016年度(H28) 198,463 15.4% 35点
2015年度(H27) 194,926 15.4% 31点
2014年度(H26) 192,029 17.5% 32点
2013年度(H25) 186,304 15.3% 33点
2012年度(H24) 191,169 16.7% 33点
2011年度(H23) 188,572 16.1% 36点
2010年度(H22) 186,542 15.2% 36点
2009年度(H21) 195,515 17.9% 33点

 

合格点が毎年変動していることがわかると思います。

 

つまり、宅建試験では明確な合格基準点は決まっておらず、合格率が15%前後になるように合格点が調整されているのです。

 

これまでは、宅建合格の目安は35点とされていましたが、直近の試験では37点になったこともあるので、37点/50点を目指しましょう。

 

宅建試験の難易度については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

 

 

 

宅建業法と権利関係が合格のカギ

 

宅建試験は、宅建業法と権利関係が合格のカギとなります!


 

宅建試験では、37点以上が合格確実な点数となります。

 

出題分野 出題数 配点
宅建業法 20問 20点
権利関係 14問 14点
法令上の制限 8問 8点
税・その他 8問 8点
合計 50問 50点

 

あわせて34問も出題される宅建業法と権利関係という2分野で確実に手数をとることができる実力がつけば、合格できるということになります。

 

 

宅建業法について

しかし、司法試験や司法書士試験などを受験していて、権利関係が満点の人でも宅建業法だけはしっかりと勉強しないと落ちると思って勉強をしているということです。

 

いずれにしても、出題数からも宅建業法と権利関係をしっかりと勉強するということが不動産取引のプロとしての宅建士では必要不可欠な能力として求められているということですね。

 

権利関連の問題について

やや余談になりますが、大学の法学部生や、司法書士試験、司法試験など「ガチの難関法律資格」を目指している人は、権利関係はまったく勉強しないでも満点が取れます。

 

そのため、権利関係で満点を取って、宅建士の試験対策としては宅建業法だけを勉強し、法令上の制限とその他法令等は適当にマークをつけて合格するという人は、かなりの人数います。

 

司法試験などでは権利関係は「民法」という法律分野として勉強しますが、普段から宅建士試験よりも難しい問題を勉強しているので、権利関係は勉強しなくとも満点が取れるのは当然ということです。

 

 

 

宅建の勉強の進め方

 

宅建に独学でチャレンジする場合は、以下の順序で勉強をすすめましょう。


 

宅建について理解を深めましょう

宅建はかんたん...と言われることもあります。確かに、行政書士や司法書士といった難関法律系比較に比べると宅建士の試験はかんたんです。

 

しかし実際は、数百時間以上の学習が必要なので、誰でもかんたんに合格できる資格ではありません。だから、そんな宅建士の試験を本当に受けるべきか、宅建の理解を深めましょう。

 

 

 

教材(テキスト、過去問集)を購入する

資格予備校の宅建士講座を利用すると、学習効率は高まります。

 

ただし宅建は独学でも十分可能なので、まずは市販本を購入し、本当に勉強を続けることができるのかを見極めましょう。

 

 

 

 

スケジュールを立てて勉強する

テキスト、過去問、問題集を揃えたら、スケジュールを立てて粛々淡々と勉強しましょう。

 

宅建試験では過去問が非常に重要なので、一通りテキストで基礎を学んだら、過去問を中心とした演習を繰り返してやってみて、知識を定着させるようにしましょう

 

 

 

早く、確実に合格したいなら通信講座も検討

 

手っ取り早く、確実に合格したい方は、通信講座などを受講するもの一つの手段です。


 

宅建は会社で働きながら、あるいは、学業と並行しながら、合格を目指せる難易度の資格です。

 

ただ独学する場合、効率の悪い勉強をしてしまったり、モチベーションを維持できずに、なかなか合格できないパターンに陥る可能性もあります。

 

資格予備校=高い、というイメージを持っている方が多いかもしれませんが、最近では「スタディング」や「資格スクエア」といった数万円で受講できる格安通信講座もあります。

 

人気の通信講座の評判や特徴は以下の記事でまとめていますので、参考にしてみてください。